真珠だより

2018.03.09 真珠だより ― 坂口るり子の海だより

志摩市英虞湾より 真珠の浜揚げ、そして入札会が終わりました

DATE: 03/03/2017

一般社団法人日本真珠振興会→HP
真珠検定→HP

おはようございます!
三重県志摩市英虞湾で、
アコヤ真珠の養殖をしている、
坂口るり子です。

真珠の浜揚げ、そして入札会が終わりました。
様々な思いのある、
非常に厳しい年になりました(>_<)

ポッキリ心が折れて、
悩んだりもしましたが、
ここで長々愚痴を言ってもいけませんね(笑)
新たなシーズンはもうスタートしています!!
アコヤ貝達が、温かい漁場で冬を越している間、
英虞湾では春を迎える準備が続いています。
付着物などで汚れたり破れた養殖ネットは、
一枚一枚、網目を確認して修繕します。

木槌で硬い牡蠣やフジツボなどを叩き、
アバリと呼ばれる編み針で、
切れた網を縫い直します。

筏の修理もとても大切です。
針金で丸太を固定して組み上げた筏は、
波や風にさらされて、ひどく傷みます。

大切なアコヤ貝の入ったネットを吊るすのはもちろんのこと、
私たちも作業中は、このまるの上を歩くのですから、

傷んだ丸太があれば、新しい物と取り替え、
丸太を固定している針金が切れたり緩んだりしていれば
締め直します。

先日の春一番では、桟橋が海に落下して、
何とか引き揚げ修繕したりもしました(>_<)

春一番が吹いたと思えば、今日は冷たい北風・・・
三寒四温で少しづつ春は近づいていますね(^^)
命を預ける作業船もメンテナンス。

機関の点検、船底の付着物の掃除、塗装・・・。
怖がりの私には大切な大切な相棒です。

大工さんになったり、
左官屋さんになったり、
お針子さんになったりと、
この時期の養殖屋さんは何でも屋です。
これらはすべて、無事冬を越して戻ってくる、
アコヤ貝達を迎えるための準備であり、
自分達が一年間事故なく、
無事に作業出来るための準備でもあります。

志摩市英虞湾より 坂口るり子