DATE: 12/15/2017
おはようございます!
三重県志摩市英虞湾で、
アコヤ真珠の養殖をしている、
坂口るり子です。
冬の訪れを告げるように、
英虞湾に船のエンジン音が響いています。
11月上旬、
はるばるトラックで運ばれてきたアコヤ貝たちは、
その後しばらく養生させ、すぐに避寒輸送の準備へと入ります。
アコヤ貝たちが英虞湾にやってきてから、
ほんの1か月。
怒涛の作業行程を経てすぐ、
また大移動です。
貝の汚れを掃除し、
抑制カゴと呼ぶ黒い箱に貝を詰めて活動を抑え、
挿核作業の時期まで、あたたかい南部の漁場へと輸送し、
じっと春を待つのです。
こんな風に、
挿核作業までの期間、
どんな作業行程を経てアコヤ貝たちを管理していくか?
それが職人の腕の見せどころであり、
悩みの種でもあります。
黒潮大蛇行やラニーニャ現象の発生など、
冬の漁場の状態がどう推移するのか判断は難しく、
今年もかなり悩みながら、
作業行程を決定していきました。
カゴに詰める数を、
前年度より2個減らしてみる、とか、
カゴ詰めのタイミングを水温変化に合わせて1週間ずらす、
などなど、
ほんの少しの違いが、
後の真珠の出来映えに影響を与えます。
避寒輸送が終われば、いざ!
運命の浜上げがそこまで迫っています!
志摩市英虞湾より 坂口るり子