おはようございます!
三重県志摩市英虞湾で、アコヤ真珠の養殖をしている坂口るり子です。
もうすぐ本格的な冬がやって来ますね。そんな英虞湾では、冬を迎える準備に追われています。
浜上げを迎える予定のアコヤ貝達は、運命の日まで、静かに静かに過ごします。
最後の手入れでは、貝の状態や真珠の巻きを確認しながら、最終的に浜上げ出来るかどうかの判断を下します。
越物と呼ばれる真珠となるには、英虞湾では海水温が低下しすぎる為、あたたかいうちに避寒先へと輸送し、越冬させなければなりません。
台風のうねりが届きはじめた小春日和の航海。越物のアコヤ貝達をあたたかい漁場へと無事送り届けたあとは、既に来年の挿核用に仕入れたアコヤ母貝達の準備段階に入りました。
そんな目まぐるしい作業の合間、11月22日、語呂合わせでいい夫婦の日の出来事^ ^
めでたく結婚30周年の真珠婚を迎えられたご夫婦の方々と一緒に伊勢神宮を参拝し、伊勢志摩で養殖されたアコヤ真珠を奉納するイベントに参加させていただきました。
毎年恒例のこのイベントではいつも、山あり谷ありの30年という結婚生活を過ごされてた、何組ものご夫婦のお話をお聞きします。
記念の真珠を仲睦まじく見つめる、そんなご夫婦の笑顔を見ていると、この英虞湾の豊かな海の恵みと私達養殖屋が大切に育て生まれるアコヤ真珠は、共に寄り添い育んできたご夫婦に、とってもふさわしい装いだなといつも感じます。
世界中の人々の人生の様々なシーンに、アコヤ真珠の煌めきを届けられる、美しい真珠を生み出せる職人になりたい!と、浜上げを目前に、静寂の森で身の引き締まる思いでした。